【長谷川穂積の拳心論】見事な米国デビューの井上尚 さらなる舞台目指して
「ボクシング・WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ」(9日、カーソン)
モンスターが衝撃の米国デビューだ。王者・井上尚弥(24)=大橋=が同級7位の挑戦者アントニオ・ニエベス(米国)に6回終了TKO勝ちし、6度目の防衛に成功。米国での初の試合を完勝で飾った。
◇ ◇
【長谷川穂積の拳心論】
見事な米国デビューだった。守り重視で、逃げて逃げてのやりにくい相手からダウンを奪ってTKO勝ち。初回からストレートのようなジャブを当てて“安心モード”に持ち込んだ。
僕も7月に世界挑戦した三浦隆司選手の応援で米国のリングに上がったが、それだけでもアウェーの雰囲気を感じた。井上君も慣れない舞台に緊張したと思う。その中で立ち上がりから堂々としたパフォーマンスを披露した強心臓ぶりも素晴らしい。この勝ち方なら近いうちにまた米国に呼ばれると思います。
本人も周りもタイトルを奪ったナルバエス戦のような衝撃的なKO勝ちを期待していたかもしれないが、あれだけ逃げ回る相手には難しい。この結末も仕方ないでしょう。
このように良い面ばかりが強調される試合の中で、ぜいたくを言うなら課題も見えた。勝敗には影響を及ぼさなかったが、今回の井上君のパンチは強弱が少なかったように思う。「強→強→強」と8割以上が強いパンチ。これが「強→弱→強」など7対3ほどの割合になれば、連打も4発、5発と続きやすくなり、「強」のパンチがより生きるはずだ。
この先、階級を上げていけば、もっと強い相手と戦っていくことになる。世界中が注目するHBOやSHOWTIMEのビッグマッチのメインイベントなど可能性は広がる。この勝利に慢心することなく、日本人が誰も成し遂げていない舞台を目指してほしい。(元世界3階級制覇王者)
関連ニュース
編集者のオススメ記事
ファイト最新ニュース
もっとみる内藤哲也、電撃退団発表後初の肉声「また新日本で試合するかは…トランキーロ」5・4最終マッチへ感傷なし「一挙手一投足に目を見開いて」
棚橋弘至「もっと稼げる場所に行くのは当たり前」内藤哲也ら人気レスラー離脱続出も強調「長い歴史で俺が大丈夫って言ったら大丈夫」
高田延彦氏 RIZIN男祭りのオファー断っていた「イベントから離れる際にも先方には伝えていますが」
中谷潤人VS西田凌佑 6・8バンダム級統一戦ついに実現!悲願成就に中谷「感謝。全力で挑みたい」史上4例目の日本対決
那須川天心 トラウマ克服だ 6・8世界前哨戦の相手風貌に「恐怖症が」頭そり上げ口ひげはメイウェザー似
「この見た目でMMAファイターなのヤバイ」RIZIN実現の世紀の美女対決に反響やまず「ビジュ強すぎ」「もうメインやろ」「このカードだけで金払う価値ある」
原宿ぽむ無念、ビザトラブルでラスベガス大会を欠場【東京女子プロレス】
元ホストの格闘家 鼻手術を報告 術前の写真とも比較「骨を削ったから頭痛いし涙ずっと出るし」「人生で1番しんどい1日」