田中恒成が左眼窩底骨折の疑い 田口との統一戦は絶望的
ボクシングWBO世界ライトフライ級王者の田中恒成(22)=畑中=が2度目の防衛から一夜明けた14日、大阪市内で会見を行った。
田中は13日に行われた挑戦者パランポン・CPフレッシュマート(32)=タイ=とのタイトルマッチを9回1分27秒TKOで制したが、初回に右ストレートでダウンを喫し、試合後に控室で「頭が痛い」などと訴え、検査のため救急車で大阪市内の病院に搬送されていた。
両目を大きく腫らした田中は「相手の一発目のジャブが左目に当たり、二重に見えた。右目もふさがり、カットまでしてしまった。今はケガしてしまった悔しさと情けなさでいっぱい。田口選手はもとより関係者の皆さまに申し訳なく思っています。すみませんでした」と神妙な表情で話した。
同ジムの畑中清詞会長は13日のCT検査の結果、脳内の出血などは見られなかったものの、左眼窩底骨折の疑いがあると診断されたと明かし、地元・名古屋に戻って午後にも精密検査を受ける予定だという。同会長は「未来があるので、体を完璧にすることを第一優先にして、治った時にあらためてに次の展開を考えたい」とし、年末にも実現を目指していたWBA同級王者・田口良一(30)=ワタナベ=との統一戦は困難な状況となった。
日本人同士の他団体王座統一戦が実現すれば、12年6月に行われたWBCミニマム級王者・井岡一翔(井岡)とWBA同級級王者・八重樫東(大橋)の対戦以来、国内2度目という歴史的な一戦だった。