リナレスV2 ロンドン五輪金メダリストからダウン奪い判定勝ち
「ボクシング・WBA世界ライト級タイトルマッチ」(23日、イングルウッド)
WBA世界ライト級タイトルマッチが23日(日本時間24日)、米国カリフォルニア州イングルウッドのザ・フォーラムで開催され、王者のホルヘ・リナレス(32)=帝拳、ベネズエラ=が2-1の判定で、同級1位のルーク・キャンベル(29)=英国=を下し、2度目の防衛に成功した。
リナレスが迎えた指名挑戦者のキャンベルは2012年ロンドン五輪バンタム級の金メダリスト。WBCダイヤモンド王座、リングマガジン認定王座も懸けられた試合となった。
長身サウスポーのキャンベルが距離を確保するのに対し、オーソドックススタイルのリナレスは鋭い踏み込みからワンツーを狙う。2回には前に出ながら右、左とボディー連打であおってからの右ストレートで先制ダウンを奪う。キャンベルは右目下から流血した。
一方的な展開で決着がつくかと思われたが、キャンベルがここから盛り返す。5回以降は距離をつかんだようにヒット数も増えてくる。後半戦はプレッシャーをかけるリナレス、距離をキープするキャンベルの図式でペース争いが続いた。
終了ゴング後、笑顔で健闘をたたえ合った両者はともに勝利をアピール。スコアは115-113で1人が挑戦者、2人が114-113、115-112でリナレスを支持した。
リナレスはリング上で「厳しい相手でした。KOを狙ったが、うまくいかなかったので10回以降戦い方を変えた。マイキー・ガルシアが140ポンドで戦うというのなら僕もやる」とコメント。WBC世界ライト級王者のマイキー・ガルシア(米国)がスーパーライト級に上げるのならば、自身もクラスを上げて対戦することを熱望した。一方、敗れたキャンベルは「序盤につまづいた。でも自分は負けていないと思う」と判定に異議を唱えた。
リナレスの通算戦績は46戦43勝(27KO)3敗。キャンベルは19戦17勝(14KO)2敗。