猪木氏が生前葬、自ら「千の風になって」熱唱 ハンセン、藤波、藤原が“弔辞”
「格闘技・ISM」(21日、両国国技館)
元プロレスラーで参院議員のアントニオ猪木(74)がプロデュースする格闘技イベントの第2回大会で、猪木議員の生前葬が行われた。
猪木の“最期”を見届けようと、会場には超満員札止め7000人のファンが集結。参列者のスタン・ハンセンさん、藤波辰爾、藤原喜明が中央に白い棺おけが置かれたリングに上がった。
猪木のライバルだったハンセンさんは「アントニオ猪木さんは、すばらしいライバルであり、すばらしいファイターだった。数多くの戦いを挑んできたが、まさにレジェンドだ」と、往年の激闘に思いを馳せてしみじみ。愛弟子の藤波は棺おけを眺めながら「ビックリですね。複雑な心境ですね。ボクは猪木さんの背中をずっと追っかけてきたので、これからもずっと背中を追わせてくださいと言いたいんですけどね」と複雑な表情を浮かべた。
そして、藤原は本物の葬儀のごとく「すばらしい師匠でした」とお悔やみの言葉を口にして、般若心経の全文を読経。最後には「えっ、本当に亡くなられたんじゃないんですか?」とわざとらしく驚いていた。
その後、“追悼”の10カウントゴングが打ち鳴らされると、どこからか猪木の声が聞こえてきて、さらには「千の風になって」を歌いきると、猪木がリングに登場。棺おけをたたき割って、中から魂をイメージした赤い球を取り出して生きていることをアピールした。
そして、生前葬を企画した理由を「友人から10何年前に、『一緒に生前葬をやろう』と言われたことがあって、その間に、仲間やいろんな人が旅立っていきました。オレも送り人じゃなくて、そろそろ送られる人になりそうだな、そんなことを思いついて。人を驚かせることが大好きですから」と説明。だが、最後は「葬式なんてオレに似合わねえな」と話して、いつもの「1・2・3、ダァーッ」を2回絶叫して生前葬を締めた。