村田、ボディーは完勝「自分が有利」 陣営は王者の600グラムアンダーを警戒
「ボクシング・WBA世界ミドル級タイトルマッチ」(22日、両国国技館)
トリプル世界戦の前日計量が21日、都内で行われ、出場する6選手ともに一回でクリアした。WBA世界ミドル級1位の村田諒太(31)=帝拳=がリミットの72・5キロでパスしたのに対し、王者アッサン・エンダム(33)=フランス=は600グラム下回る71・9キロだった。この結果に村田陣営はスピード重視の戦術を改めて警戒した。
計量後のフェイスオフで、両者は約20秒間にらみ合った。村田は「自分の方が一回り、縦にも横にも大きいと感じました。(エンダムは)分厚さ、大きさを感じなかった。体格的には有利かな」と印象を語った。
前向きな村田の発言の一方で、浜田剛史帝拳代表は、エンダムが600グラムも余裕をもってきたことに注目していた。「600グラムというのは大きい。リンゴ一つ食べられるくらいあるのでもったいない。計画的じゃないですかね。スピード重視で来るのではないか」と思惑を読んだ。
前回、エンダムは79・5キロまで体重を戻して試合に臨んだ。「当日の体重は服を着たままの場合もあるから」(浜田代表)と、かく乱も想定した上で「1回様子を見れば十分。戦法は分かる」と対応していく。
村田は「どんな内容でも完全決着になると思う。3戦目はない。前回の試合を終えて注目度がグンと上がったかもしれないけど、僕の実力がグンと上がったかというとそうでもない」と客観的な視点でとらえた。
「上積みは正直ないけど努力はした。今の時点でああしておけば、こうしておけば、というのはない。それがどうなるかは結果論、神のみぞ知ること」と話した。人事は尽くした。あとはリングに上がるだけだ。