ボクシング世界戦史上最短KOタイム更新!初回11秒KO決着
「ボクシング・WBO世界バンタム級タイトルマッチ」(18日、ベルファスト)
ダブル世界戦が18日(日本時間19日)、英国・北アイルランド・ベルファストのSSEアリーナで開催され、WBO世界バンタム級タイトルマッチで世界戦史上最短KOタイムが23年ぶりに更新された。初防衛を目指す王者のゾラニ・テテ(29)=南アフリカ=が初回11秒KOで同級3位のシボニソ・ゴニャ(25)=ナミビア共和国=を右フック一発でキャンバスに沈めた。
開始ゴングとともにリング中央に歩み寄った両者は軽くグローブを合わせる。それから構え直したサウスポーのテテが放った高速の右フックが一閃。直撃された挑戦者はあおむけに倒れ、そのまま失神し、レフェリーがノーカウントで試合終了を宣告した。両者合わせて放ったパンチはKOパンチの1発のみ。衝撃決着に、自身も驚きを隠せない王者は試合後、モニター映像を見入っていた。
従来の世界戦最短KOタイムは1994年9月3日、WBO世界スーパーバンタム級王者のダニエル・ヒメネス(プエルトリコ)がハラルド・ゲイヤー(オーストリア)戦で記録した初回17秒KO。日本選手絡みの世界戦では2002年4月9日、WBC世界フライ級タイトルマッチで挑戦者の内藤大助(宮田)が王者のポンサクレック・ウォンジョンカム(タイ)に初回34秒でKOされた試合が最短記録となっている。
テテは14年7月に神戸で帝里木下(千里馬神戸)と空位のIBF世界スーパーフライ級王座を争い、大差判定勝ちでタイトルを獲得。初防衛戦後に返上し、17年4月にWBO世界バンタム級暫定王座を獲得。その後、正規王者だったマーロン・タパレス(フィリピン)が計量失格を犯したため正規王者に昇格し、今回が初防衛戦だった。戦績は29戦26勝(21KO)3敗。敗れたゴニャは13戦11勝(5KO)2敗。