大仁田 愛弟子の引退試合で“専売特許”電流爆破を許可

 10月31日、後楽園ホールでの引退から3週間経った大仁田厚が“愛弟子”の熱い思いに心打たれ、“専売特許”といえる電流爆破デスマッチの実施を許可した。

 自身の“最後の弟子”である佐瀬昌宏(38)=フリー=が、頸椎の故障のため、引退を決断。12月19日に新木場1stRINGで引退興行を開催する。引退試合の対戦カードは佐瀬、田中将斗(ZERO1)組と葛西純(フリーダムズ)、NOSAWA論外(フリー)組による、有刺鉄線ボード・ストリートファイト+αデスマッチと決まったが、佐瀬にはどうしても加えたいアイテムがあった。それは師匠・大仁田が開発した電流爆破だった。

 佐瀬は初期FMWに強い影響を受けて、プロレスラーを志し、2002年春に、かつての大仁田のライバルであるターザン後藤の門を叩いた。約1年の修行期間を経て、03年4月20日、ターザン後藤一派のリングでデビュー。その後、新FMW、スーパーFMW、アップルスター・プロレス、超戦闘プロレスFMW、大仁田興行などでファイト。最後の最後で“あこがれの人”大仁田と巡り会い、師匠格として師事。大仁田もなにかと佐瀬の面倒をみてきた。

 21日、都内某所で大仁田の元を訪ねた佐瀬は「本当は最後は大仁田さんと対戦したかったんですが、先に引退されて、その夢もかないませんでした。だったら、最後はどうしても、大仁田さんの代名詞でもある電流爆破をやりたいんです。許可してください」と直訴。愛弟子の熱意に心打たれた大仁田は「本当は電流爆破は安易にやってほしくないんだよ。だけど、オマエはオレの最後の弟子だし、一生懸命、プロレスと仕事の二足のわらじでがんばってたのを知ってるよ。10月9日のお台場大会が成功したのは、オマエのサポートがあったから。影の立役者だよな。『最後は電流爆破で終わりたい』と言うなら、そんなオマエに敬意を表して、オレの有刺鉄線バットを進呈する。それに爆弾をつけようが、オマエの自由。ただし、ケガするんじゃないぞ。2本の足でリングを降りろよ」と承諾し、佐瀬に自身の有刺鉄線バットを託した。

 佐瀬は大仁田興行10・9お台場大会において、営業、運営面で獅子奮迅の活躍をして、大仁田を全面バックアップ。試合では、大仁田とタッグを組んで、“最後のノーロープ有刺鉄線デスマッチ”に臨み、自ら勝利を奪って貢献した。

 大仁田が許可したことにより、佐瀬引退試合の試合形式は、有刺鉄線ボード・ストリートファイト電流爆破バット・タッグデスマッチに決定。会場側の都合で、ノーロープ有刺鉄線電流爆破(4面爆破)はできないため、会場外の駐車場に3本の電流爆破バットが用意される予定。念願かなった佐瀬は「最後に電流爆破がやれて本望です。託された有刺鉄線を使って、勝って引退試合を終えたい」と意気込んだ。

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