藤岡奈穂子、悲願の5階級制覇 亡き母に「いい報告ができる」

1回、パンチを出す藤岡奈穂子=後楽園ホール(撮影・堀内翔)
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 「ボクシング・WBO女子世界ライトフライ級王座決定戦」(1日、後楽園ホール)

 WBA女子世界フライ級王者の藤岡奈穂子(竹原慎二&畑山隆則)が、前IBF女子世界アトム級王者のヨカスタ・バジェ(コスタリカ)を3-0の判定(99-91、98-92、96-94)で下し、王座を獲得。悲願の世界5階級制覇を達成した。

 今年4月にWBO女子世界バンタム級王座を獲得したアマンダ・セラノ(プエルトリコ)に次ぐ史上2人目の快挙。腰にベルトを巻くと、歌手の吉川晃司に肩車されて会場の大声援に応えた。

 立ち上がりは距離感に戸惑ったが「右を狙っているのが分かった」と攻撃を見切り、左ボディーでペースを握った。最後までKOを狙って攻め続けた。「KOを宣言してしまったので、倒さなければカッコ悪いと思った。ビシッと来るパンチは当たったけど、2発目、3発目はもらってくれなかった」と振り返った。

 階級を上下させての5階級制覇に「よく、どの階級がベストですか?と聞かれるんですけど、どの階級でもベストじゃなきゃいけなかった。絞ったらキレがよくなるし、上げたらパンチ力が増す。いいところを生かしてきた」と、プライドを見せた。竹原慎二会長は「42歳ってすごい。オレたちの現役時代ならおばあちゃん。30歳超えたらおじいちゃんって言われたんだから」と、まな弟子をたたえた。

 プライベートでは、3月に母親の友子さん(享年65)を亡くした。「いい報告ができる」とホッとした様子。今後については「5階級制覇してひと段落。あとは自分次第、モチベーション次第ですね」と言う。その上で「誰と闘うか」「男子のように海外のメジャーなところへ行ってみたい」と、相手と舞台をモチベーションに挙げた。

 一方で「後輩もいることだし、私がいなくなっても大丈夫だと思う。逆に下が育ってもらわないと困る」と微妙な言葉も漏らした。

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