井上尚弥 バンタム殴り込み! “卒業式”V7戦向けて仕上がり順調
「ボクシング・WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ」(30日、横浜文化体育館)
WBO世界スーパーフライ級王者の井上尚弥(24)=大橋=が16日、横浜市内の所属ジムで、7度目の防衛戦に向けて練習を公開した。フィリピン人ボクサー相手に3ラウンドのスパーリングを行った。もっとも、来年2月に予定していた王座統一戦はなくなる見通しで、バンタム級転向へ積極的な姿勢を見せた。
素晴らしい出来だった。フィリピン人パートナーを相手にした3ラウンドのスパーリングは一方的な内容。「気持ちも上がっている。7度目の防衛戦だし、レベルアップしたところを見せていきたい」と意気込んだ。
とはいえ、描いていたスケジュールは大きく変わった。V7戦の発表時、来年2月24日に米ロサンゼルスでの興行「SUPER FLY 2」へ出場すると宣言した。だが、IBF王者ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)が不参加を表明。王座統一戦が消えたのだ。
井上尚は「(スーパーフライ級は)体重もきつかったし、統一戦ができないのなら…。バンタム級でやりたいとは元々考えていた」と、今回の試合をスーパーフライ級の“卒業式”とし、3階級制覇を目標に切り替える。
大橋会長も「アンカハスは2度も実現しそうだったのに断られた。残念だが仕方ない」と、同階級での統一戦を断念。V7戦を最後にバンタム級で戦う方針を示した。井上尚は「よりディフェンス力を高めたい」と、バンタム仕様に取り組んでいる。
「年末はいい試合が続いているので“いい年だった”と思えるように、結果的にKOで勝ちたい」と、スーパーフライ級での最終戦を見事に飾る腹づもりだ。