世界王者の田口良一が公開練習 31日に統一戦「最強を目指すのは当然」
「ボクシング・WBA・IBF世界ライトフライ級王座統一戦」(31日、東京・大田区総合体育館)
WBA王者の田口良一(ワタナベ)が21日、東京・西五反田のワタナベジムで練習を公開した。スパーリングとミット打ちなどを披露し、調子の良さを見せつけた。
「統一戦はだれでもできるカードではないので勝って統一チャンピオンになりたい。相手(IBF王者のミラン・メリンド=フィリピン)はうまさがあって強さを感じる。メリンドに勝てば強さを証明できる。ボクサーである以上、最強を目指すのは当然」と言い切った。
今回、知人の勧めでニックネームを「ツヨカワイイ」から「Humility King」(謙虚な王者)に変え、新調したリングシューズにも縫い込んだ。「自分で謙虚と言うと変ですけど、人から言ってもらうのはうれしい。最初のトレーナーの洪(東植)さんから『ボクサーは自己管理、プロ意識、謙遜』と教えられた。それはこれからも忘れないようにしたい」と、田口らしく話した。
冬の最大の敵はカゼだ。「免疫力が弱いのか、気をつけていても体調を崩してしまう」と、今回も11月初旬にカゼをひいた。同時期に栃木市内のゴルフ場で行った走り込み合宿では、コースに箱入りティッシュペーパーを持って入ったほど。だが「11月中旬に治ってからは大丈夫です。免疫力を高めるという小松菜やレンコンをたくさん食べています」とケアしている。
スパーリングは計100ラウンドを消化する予定。今回、初めてフィリピン人パートナーを2人呼んでもらい約50ラウンドグローブを交えた。「メリンドとはタイプが違うけど2人ともタフだったし、思い切りの良さもあった。こういう風にくるかもしれないと、いい練習になったし来てもらってよかった」と感謝した。
「強い相手と闘いたい」「お客さんを沸かせる試合をしたい」というのが変わらぬ姿勢だ。今回の統一戦については「不安もあるけどリングに立つ時は絶対に勝つというつもり。(13年8月の日本ライトフライ級王座初防衛戦で判定負けした)井上君の時も勝つつもりだった。あの試合は負けてしまったけど、どんな相手でも井上君よりは強くないだろう、というのが支えにはなっています」と、修羅場をくぐり抜けた強さをかいま見せた。