“実力”のオカダが“人気”の内藤を粉砕V9「超満員の東京ドーム見せる」
「プロレス・新日本」(4日、東京ドーム)
IWGPヘビー級王者のオカダ・カズチカが内藤哲也の挑戦を退け、9度目の防衛に成功した。
“レインメーカー”がまたも“制御不能のカリスマ”の夢を打ち砕いた。新日本の天下分け目の一戦。初めて東京ドーム最終試合の舞台に立った内藤の挑戦を退けたオカダは「内藤さん、東京ドームのメインイベントどうだった。最高に気持ちいいだろう。そして、勝つのはもっと気持ちいいぞ、コノヤロー。またやろうぜ、東京ドームのメインイベントで」とリング上から呼びかけた。
試合は両者のプライドがぶつかり合った。内藤がかわされたものの、久々にスターダストプレス、オカダも多々高と持ち上げての原爆固めを繰り出すなど荒技が飛び交う激闘に発展。終盤はオカダがレインメーカー、内藤がデスティーノと必殺技を出し合うも、ともに驚異的な粘りを見せてはね返す。そして、最後はオカダが内藤のデスティーノをツームストーンパイルドライバーで切り返し、レインメーカーで34分超の戦いにピリオドを打った。
実は2人のライバル関係が始まったのは同部屋だった合宿所時代。仲はよかったものの、内藤は「コイツはいつかトップで競い合う相手になる」と予感していたという。
史上最長の1年6カ月に渡って新日本の至宝を守り続けているオカダは、強すぎるが故に憎まれる存在になり始めた。ファンの支持は、一時の低迷期を脱して旋風を巻き起こしている内藤がしのぐようになり、「実力のオカダ、人気の内藤」と呼ばれ始めた。
オカダは、その10年に渡るライバルを14年に続いて東京ドームで粉砕。「ベルトを守るのが目標の人間と、ドームのメインを目指している人間との差が出た。ボクの方がベルトへの執念が上だった」と勝因を分析した。
この日は3万4995人の大観衆が詰めかけたが、まだ空席が残っていた。オカダはそれを指さし、「しっかり超満員札止めの東京ドームを見せてやるからな」と高らかに宣言した。