山中“神の左”復活だ! 因縁ネリと再戦へスパー開始「問題なくやれた」

 「ボクシング・WBC世界バンタム級タイトルマッチ」(3月1日、両国国技館)

 前WBC世界バンタム級王者で同級1位の山中慎介(35)=帝拳=が23日、都内の所属ジムで同級王者ルイス・ネリ(23)=メキシコ=との再戦へ向けたスパーリングを開始した。王座を奪われた前回の対戦で、下半身が浮いた状態となってネリの回転のいい連打を浴びたことを反省。下半身を浮かせないことを意識して取り組んだ。

 どっしり構えて頂点に返り咲く。この日、山中はフィリピンの世界ランカー、東洋太平洋ランカーと2回ずつ合計4回、拳を交えた。昨年8月にネリに敗れてから初めてのスパーリングとあって、本来の動きとまではいかなかったものの、終盤にはショートの左をヒットさせるなどらしさを見せ、「初日としては問題なくやれた」と振り返った。

 前回のネリ戦は下半身が浮いた状態となって足が使えず、次々と繰り出されるネリの連打を浴びてセコンドがタオルを投入。それを反省し、「課題でもあった体が浮かない状態(を保つ)。浮いた状態はなるべく減らすこと」を意識した。

 その意味を「下半身が死んだ状態でずっといると、ネリは回転が効くし、どんどんガードだけでは対応しきれない状態になる。足がきいていたら、その場でも力強い左のパンチを打てるし、そういう状態を常に作っておかないといけない」と説明。それを意識したことで最初のころはスタンスが広くなってしまったといい、「力強いパンチは打てるが、その後に足がスムーズに動いてこない。スタンスも戻して、なおかつ浮かないように。難しいですけど」と微調整も施している。

 もう一つ意識したのはショートのパンチ。ネリが山中戦後の11月に行ったノンタイトル戦の映像を見たとのことで、「回転は効きますけど、パンチとパンチの間にスキがある。そこでショートを合わされて倒れたんで、参考にしています」という。腰の据わった“神の左”で再び世界をつかむ。

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