村田諒太 ボクシング五輪除外の危機に「寂しい。歴史を守ってほしい」

 ボクシングのWBA世界ミドル級王者の村田諒太(32)が4日、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(64)がボクシングを2020年東京五輪の実施競技から除外する可能性について明らかにしたことについて「歴史をしっかり守ってほしい」と存続を訴えた。

 バッハ会長は同日、韓国・平昌で会見し、統括団体のガバナンスや判定問題が指摘されているボクシングの問題点に触れ、実施競技から除外する可能性を明かした。

 2012年ロンドン五輪男子ミドル級金メダリストでもある村田は沖縄県立武道館で開催されたWBC世界フライ級王座戦の試合後に取材に応じ、「そうなれば残念なこと。判定の透明性はしっかりしないといけない」と現状への危機感を口にした。

 日本初の五輪金メダリストから世界王者となった村田。世界王者の中でも、アマチュアボクシングへの思い入れは人一倍ある。「古代オリンピックからあるのがボクシング。なくなったら寂しい。歴史をしっかり守ってほしい」と力を込めた。

 AIBA(国際ボクシング協会)は昨年11月に規約違反で呉経国会長(台湾)が辞任。1月にラヒモフ副会長(ウズベキスタン)を新会長代行に選出したが、米国からヘロイン売買に関わる問題人物との指摘があるなど組織運営にも問題を抱えている。

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