山中、メキシコ製グローブに変更 パンチ力第一、打倒王者へ決断
「ボクシング・WBC世界バンタム級タイトルマッチ」(3月1日、両国国技館)
前WBCバンタム級王者で、3月1日に現王者ルイス・ネリ(23)と再戦する山中慎介(35)が12日に東京都内の帝拳ジムで練習。メキシコ・レイジェス社製の試合用グローブをはめてサンドバッグやミット打ちを行い、再戦の試合ではこれまで使っていた国産から同社製のグローブに切り替えると決めた。
サンドバッグ打ちを前に、山中がグローブを替えた。拳を固めるのは、黒に「レイジェス」とブランド名が大書してあるメキシコ製、しかも試合用の8オンスだ。宿命のネリ戦で使用する新兵器だ。
「いい感覚。これからはずっとレイジェスでやることになるでしょう。スポンジが柔からくて、拳が当たる感じがする。ミット打ちで誤って田中トレーナーの顔面に右が当たってしまった時そう実感しましたね。まさかトレーナーで感触を確認できるとは思わなかったけど」と、山中はちゃめっけをのぞかせて笑った。
これまで13度の防衛戦はすべて国産のウイニング社製を使用してきた。だが、今回は挑戦者という立場。王者は母国メキシコのレイジェス社を使う見込みだ。この日までテストし、パンチを効かせ、倒すことを第一に考え、試合でも王者に合わせ使用すると決意した。
今週から減量も本格化した。「いままでの試合2~3週間前と同じ。いつも通りです」と、ベテランらしくコンディションづくりには全く問題はない。昨年8月、トレーナーのタオル投入による4回TKO負けから半年。山中は体も、道具も万全にして宿命の再戦に臨む。