シーサケット強し!ロマゴンに続き、エストラダも撃退

 「ボクシング・WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ」(24日、イングルウッド)

 世界戦3試合を含むイベント「スーパーフライ2」のメインイベントとしてWBC世界スーパーフライ級タイトルマッチが24日(日本時間25日)米国カリフォルニア州イングルウッドのザ・フォーラムで開催され、王者のシーサケット・ソールンビサイ(31)=タイ=が2-0の判定で同級1位のフアンフランシスコ・エストラダ(27)=メキシコ=を退け、2度目の防衛に成功した。

 「スーパーフライ」は昨年9月に同州カーソンで第1回を開催。メインでシーサケットがローマン・ゴンサレス(ニカラグア)に4回KO勝ち。セミファイナルにはWBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(大橋)が登場するなど好評を博した。すぐに続編が企画され、メインで前回挑戦者決定戦を制したエストラダがシーサケットに挑戦する試合が組まれた。

 サウスポースタイルから圧力をかけて左ストレートを狙うシーサケットと、右構えの技巧派カウンターパンチャー・エストラダの対決。ともに一発で相手を沈める強打者が序盤からスリリングな攻防を展開する。しかしラウンドを重ねるにつれ、王者が馬力と手数で試合を支配。劣勢のエストラダは8回から仕掛けるが、王者も退かず、激しい打ち合いのまま試合は終わった。スコアは114-114、115-113、117-111。

 ゴンサレスへの連勝に続き、エストラダも撃退した王者は「エストラダはいい選手で強かった。でも私が勝ったと思った」と納得の表情。「タイの国民の支援に感謝する。私は115ポンド(スーパーフライ級)で誰とでも戦う。エストラダが再戦したいのならそれも含めてだ」とコメントした。

 「スーパーフライ2」ではゴンサレスや井上が不参加を表明したため、スーパーフライ級だけでは興行が成立せず、フライ級のタイトルマッチも組まれた。アンダーカードで行われたWBA世界フライ級王座決定戦では同級1位のアルチュム・ダラキアン(ウクライナ)が、元世界2階級王者の同級2位ブライアン・ビロリア(米国/帝拳)に大差判定勝ちし、引退した井岡一翔氏の後継王座を獲得した。

 IBF世界フライ級タイトルマッチでは王者のドニー・ニエテス(フィリピン)が同級1位のフアンカルロス・レベコ(アルゼンチン)に7回KO勝ち。セミのWBCスーパーフライ級シルバー王座決定戦では、マクウイリアムス・アローヨ(プエルトリコ)がカルロス・クアドラス(メキシコ)に2-0で判定勝ちした。

 なお、将来的な米国進出を狙うWBC世界フライ級王者の比嘉大吾(白井・具志堅スポーツ)がリングサイドで視察した。

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