ネリ体重超過で王座はく奪も山中戦決行 国内10度目、過去の試合結果は…
「ボクシング・WBC世界バンタム級タイトルマッチ」(1日、両国国技館)
ダブル世界戦の公式計量が28日、都内のホテルで行われ、王者復帰を目指す挑戦者で同級1位の山中慎介(35)=帝拳=はリミットから200グラムアンダーの53・3キロでパスしたが、王者ルイス・ネリ(23)=メキシコ=は体重超過でタイトルはく奪となった。ネリは1回目の計量でリミットから2・3キロオーバーの55・8キロという前代未聞の体重超過。約2時間後の再計量でもリミットから1・3キロオーバーの54・8キロで王座をはく奪された。
3月1日の試合は決行され、山中が勝てば王者となり、引き分けか負けなら王座は空位となる。山中はネリの体重超過についてコメントすることはなかったが、目には悔し涙が浮かんでいた。
国内での世界戦で、王者が計量に失敗し、王座をはく奪されるのは、今回が10度目。最近では、昨年5月のWBC世界フライ級タイトルマッチで比嘉大吾(白井・具志堅)の挑戦を受けた王者フアン・エルナンデス(メキシコ)が王座をはく奪され、比嘉に6回TKO負けした。過去の9試合では、王座をはく奪された選手は4勝5敗となっている。
【1】74年10月18日 WBAフライ級
前王者チャチャイ(タイ)×6回TKO○花形進(横浜協栄)
※花形が新王者に
【2】98年9月22日 WBAフェザー級
前王者ノーウッド(米国)○TKO10回×松本好二(ヨネクラ)
※王座は空位に
【3】00年8月20日 WBAミニマム級
前王者アランブレット(ベネズエラ)×判定○暫定王者ガンボア小泉(フィリピン)
※ガンボアが正規王者に
【4】04年7月3日 WBAミニマム級
前王者アランブレット(ベネズエラ)×判定○新井田豊(横浜光)
※新井田が新王者に
【5】06年10月9日 WBC暫定ライトフライ級
前王者ワンディー(タイ)○判定×嘉陽宗嗣(白井・具志堅スポーツ)
※王座は空位に
【6】07年3月19日 WBAフライ級
前王者パーラ(ベネズエラ)×TKO3回○坂田健史(協栄)
※坂田が新王者
【7】13年12月3日 WBA・IBFスーパーフライ級
前WBA王者ソリス(ベネズエラ)○判定×IBF王者亀田大毅(亀田)
※WBA王座は空位に。王座統一戦のため2つの王座は当初空位になるとしていたが、試合後にIBF王座は空位にならないと説明。亀田は後にIBF王座を返上。
【8】17年4月23日 WBOバンタム級
前王者タパレス(フィリピン)○TKO11回×大森将平(ウォズ)
※王座は空位に
【9】17年5月20日 WBCフライ級
前王者エルナンデス(メキシコ)×TKO6回○比嘉大吾(白井・具志堅スポーツ)
※比嘉が新王者に