計量失格のネリ、JBCから永久追放 WBCランキングから名前消える
WBC(世界ボクシング評議会=本部・メキシコ市)が9日、最新ランキングを発表した。1日に両国国技館で開催されたWBC世界バンタム級タイトルマッチで前日に行われた公式計量に1・3キロオーバーして王座を剥奪された同級前王者のルイス・ネリ(22)=メキシコ=は世界ランキングから名前が消えた。同日、日本ボクシングコミッション(JBC)もネリの日本におけるボクシング活動停止処分を決定したことを発表した。
ネリは体重超過で王座を剥奪されながらも、試合では挑戦者で元王者の山中慎介(帝拳)に2回TKO勝ちした。試合後には「王座は剥奪されたが、また取り戻したい。また日本で試合をしたい」などと話していた。
JBCは計量失格選手には通常1年間の招請禁止処分を科している。しかし今回のネリは世界タイトルマッチであると同時に、1回目の計量で1階級上のスーパーバンタム級の上限も超える2・3キロも超過していたこともあり、ボクシングに対する社会的信用を著しく毀損させたと判断。8日に開いた倫理委員会でより厳重な処分が相当として、日本での活動停止を決定した。
またWBC最新ランキングでは、試合後に引退を表明した山中の名前も消えた。王座は空位となり、1位にシルバー王者のノルディ・ウーバーリ(フランス)、2位にペッチ・CPフレッシュマート(タイ)がランクされた。日本選手では9位の井上拓真(大橋)が最上位となっている。