“お騒がせ男”に鉄槌!JBCが計量失格のネリを永久追放 他団体に協力求める方針
日本ボクシングコミッション(JBC)は9日、山中慎介(35)=帝拳=とのWBC世界バンタム級タイトルマッチの公式計量で、体重超過して王座はく奪となったルイス・ネリ(23)=メキシコ=に対し、日本でのボクシング活動停止処分を決定したと発表した。JBCは「日本では二度とできない」と、永久追放に等しい処分であると説明。また、管理責任懈怠(けたい)を理由に、帝拳ジムとネリの随行マネジャーを厳重注意処分とした。
“お騒がせ男”に鉄槌(てっつい)が下された。JBCは2月28日の公式計量で2・3キロ、2時間後の再計量でも1・3キロも大幅超過したネリの行為を「階級制を前提としたプロ競技スポーツであるボクシングに対する社会的信用を著しく毀損(きそん)する」と批判した。
これまでも海外からの招へい選手の体重超過には1年間の招へい禁止処分を科しているが、今回は世界戦での極めて異例な違反であることなどから、厳重な処分が相当と判断。JBCの安河内剛事務局長が「ライセンス取り消しと同様。日本では二度とできない」と説明する永久追放に等しい処分となった。再発防止策として、4月中にも体重超過に関する罰則を策定することも発表した。
ただ、この処分はあくまでも日本国内でしか効果がない。JBCは、既にネリを無期限出場停止処分にしているWBC以外の世界王座認定団体、各国コミッションにこの決定を通知し、協力を求める方針。安河内事務局長は「JBCがやったんだから我々も、というところもあるでしょう。他の団体にも足並みをそろえてもらいたい」と、大幅な体重超過に対する厳罰化が世界的に広がることを期待した。