山中竜也が8回終了TKOで初防衛 「一番うれしい」母にリングから感謝
「ボクシング・WBO世界ミニマム級タイトルマッチ」(18日、神戸ポートピアホテル)
ダブル世界戦のメインイベントでWBO世界ミニマム級タイトルマッチが行われ、王者の山中竜也(22)=真正=が8回終了TKOで、同級4位モイセス・カジェロス(28)=メキシコ=を退け、昨年8月に獲得した王座の初防衛に成功した。
機動力で上回る山中は序盤から距離を確保してスピードあるボクシングを展開。5回にボディー連打を打ち込み、8回には左フックでダメージを与えた。8回終了後、ワンサイドの展開に、カジェロス陣営が棄権を申し出た。
挑戦者のカジェロスは昨年2月に熊本・松島総合センターで福原辰弥(本田フィットネス)と空位の同級王座を争い、1-2の判定で敗れた。王座に就いた福原は8月に熊本・芦北町民総合センターで山中を挑戦者に迎えて初防衛戦に臨み、山中が3-0の判定完勝で王座を奪った。そして今回の初防衛戦にカジェロスを迎えていた。
一方的な内容で初防衛に成功した山中は「いつもは勝ってもうれしいというのはあまりなく、ホッとするのですが、今日は一番うれしい。応援してくれる皆さん、会長やこの試合のために動いてくれた人のために何としても勝ちたかった」と笑顔で話した。6人兄妹の長男でもある山中は、女手ひとつで兄妹を育ててくれた母・理恵さんにリング上から「お母さんいつもありがとう。これからもよろしくです」と感謝を伝えた。
山中の通算戦績は18戦16勝(5KO)2敗。カジェロスは37戦28勝(16KO)8敗1分け。