新日本プロレス動画配信、米国で人気上昇中 テレ朝会長「これまでにない展開」

 テレビ朝日が27日、新日本プロレスと共同で展開している動画配信サービス「新日本プロレスワールド」が、米国を中心とした海外からの登録者数を増やしていると発表した。

 同サービスは月額999円(税込)で大会の生配信や過去のアーカイブ映像を閲覧できるというもの。今月25日に行われた米国・ロサンゼルス大会の模様もライブ配信された。この日の定例社長会見で平城隆司常務は「新日本プロレスのアメリカ人気は非常に高まっており、興行は即日完売」だったと振り返り、同サービスの3月に入ってからの新規入会者数は「約5000人を超えた」という。

 注目すべきはその内訳で「その6割がアメリカを中心とした海外からのもの」だったという。テレビ朝日に登録者数の実数など詳細を問い合わせたところ、総数は公表できないとしたが、ロス大会が行われた25日と26日の2日間に受け付けた新規入会の90%が海外で、そのうちの半分が米国からのものだったと回答した。

 早河洋会長兼任CEOも「伸びている要因はアメリカへの展開がありまして、現地の熱狂的なファンから支持されている。ちょっとこれまでにない展開で、アメリカ進出が奏功しているのではないかなと思います」と新日本プロレスの米国展開効果が出たと分析している。もともと、根強いファンが多く、ビッグイベントを後日に確認視聴したり、スターレスラーの情報を求めたりという行動が登録増につながっているとの見方をした。

 かつて、プロレスは国民的関心事で、ゴールデンタイムで新日本プロレス、全日本プロレスと放送されていた。しかし、現在は長年、新日本プロレスとタッグを組むテレビ朝日でも土曜深夜の枠に編成されている。早河会長は「力道山とルー・テーズの対戦というようなところまで入っていませんが、コアなファンに支えられている」と安定した人気があると認識した上で、「今後もいろんな展開が考えられる時期に来ているかなという感じです」と含みを持たせた。

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