具志堅会長、短期間での連戦悔やむ「私の責任。大吾に悪いことをした」
「ボクシング・WBC世界フライ級タイトルマッチ」(15日、横浜アリーナ)
ダブル世界戦のセミファイナルでWBC世界フライ級タイトルマッチが開催され、計量に失格して王座を剥奪された前王者・比嘉大吾(22)=白井・具志堅スポーツ=は9回1分14秒TKOで、同級2位のクリストファー・ロサレス(23)=ニカラグア=に敗れた。元WBC世界スーパーライト級王者の浜田剛史氏らを超える16連続KO勝利の日本新記録は達成できなかった。心身ともにダメージが深い比嘉は試合後、病院に直行。インタビューに応じることができず、具志堅用高会長が対応した。
比嘉は14日の公式計量を、フライ級のリミット50・8キロを900グラム上回る51・7キロで超過した。規定により2時間の猶予が与えられたが、それ以上体重を落とせず、再計量に臨むことなく、具志堅会長がギブアップを申し入れた。日本選手として初となる世界戦での計量失格の失態となり、戦わずして王座を剥奪された。
悪夢の計量失格から一日が経過し、具志堅会長は失敗の原因を「期間が短すぎた」と悔やんだ。
2月4日に行った2度目の防衛戦から2カ月あまりで試合を決行。2月の試合が初回KO勝ちと内容が良かったこともあり、具志堅会長は減量についても短いインターバルの方が体重のリバウンドを防ぐことにつながると判断した。しかし「体重が戻ってしまった。減量が遅れてしまったね」と話したように、試合後体重が急激に戻ったこともあり、悪循環に陥り、まさかの失態を引き起こした。
「今の若い選手には2カ月では無理ですね」と具志堅会長。「フライ級はできたと思う」と時間があればフライ級の体重をつくれたとした。「短期間で試合をさせた私の責任。大吾に悪いことをした」と自分を責めた。