【記者の目】比嘉への処分は見せしめとして大きな影響
日本ボクシングコミッション(JBC)は25日、都内で倫理委員会を開き、体重超過によりWBC世界フライ級王座を剥奪された比嘉大吾(22)=白井・具志堅スポーツ=へのボクサーライセンス無期限停止処分を決めた。
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今回の処分は、見せしめとして大きな影響を与えそうだ。階級制スポーツでの体重超過は許されないことだが、後を絶たない大きな理由の一つはペナルティーによるデメリットが少ないこと。意図的なのはもちろん、いかなる理由があっても厳罰が下されるならば、体格で優位に立つための無理な減量に走る気も起こらないだろう。
さらに、JBCが新たに策定する罰則に試合中止を盛り込むことも大きな前進と言っていい。プロスポーツは興行であるがゆえ、国内の世界戦では体重超過が起きても試合は決行されてきた。
選手の健康に悪影響を及ぼすような、不公平な体重差の戦いを避けるのは当然のことだ。厳罰化に大きくかじを切ったJBCの判断を評価したい。(ボクシング担当・洪 経人)