RIZIN榊原実行委員長、大砂嵐参戦を発表「大みそかのミルコの相手になる可能性」
総合格闘技イベントRIZINの榊原信行実行委員長(54)が4日、福岡市内で会見を開き、エジプト出身で元大相撲幕内の大砂嵐(26)が総RIZINでデビューすることを正式に発表し、12月31日に引退するRIZIN無差別級グランプリ王者のミルコ・クロコップ(43)の最後の相手になる可能性を示唆した。
榊原実行委員長は昨年に大砂嵐と食事をした時に、エジプト在住時はストリートファイトを含めて総合格闘技で約60戦して負けたことがないこと、将来的な総合格闘家転向、RIZIN参戦への興味など聞いており、大砂嵐が今年1月に無免許運転での事故を起こしたことで3月に大相撲引退を決意した後、「次の可能性をRIZINで見いだすことはできないかという話がスタートした」と経緯を説明。「ヒザを手術したと思うが、大きなケガもなく、コンディションもいい。やりきったと思う前に相撲界を去らないといけなくなった愚かさを彼は無念に思っていた。罪はつぐなわないといけないが、その先にはチャンスがあってもいい。彼の奥さんは6月に子供が生まれます。もうひと花咲かせないと家族を守れないということで契約に至った」と話した。
大砂嵐はTBSのバラエティー番組で総合格闘家ジョシュ・バーネットと共演したことで親交が生まれたことで、現在は米国でバーネットの指導を受けている。今後は7月29日の大会であいさつを行い、9月30日の大会でのデビューを目指す方針だ。
榊原実行委員長は「サプライズ的な一過性の話題を取るための要素もあるが、彼は育成、普及するに値する選手。日本人ではないが日本語を話せるし、相撲という神聖な競技に身を置いていた。次世代のヘビー級の一角を担う選手になる素材だと思って、しっかり育てていきたい。ダイヤモンドの原石の一つ」と期待。「ポテンシャルがあるので、大みそかのミルコの相手になる可能性もないことはない」との考えも示した。