日本Sライト級王座・細川が最強挑戦者デスティノにダウンの応酬で激勝V1!
「ボクシング・日本スーパーライト級タイトルマッチ」(7日、後楽園ホール)
王者の細川バレンタイン(37)=角海老宝石=が指名挑戦者の同級1位デスティノ・ジャパン(34)=ピューマ渡久地=を7回TKOで下し、初防衛に成功した。
ドミニカ共和国出身で同国の五輪代表経験があり、来日してから3連続KO勝利中の最強挑戦者デスティノに対し、体格、リーチで劣る細川は序盤から果敢に飛び込んでジャブなど手数を繰り出す。だが、デスティノも細川の動きを見切ったのか、3回から長く素早いジャブを的確に突き刺し初め、4回には左フックでダウンを奪う。
だが、細川も接近戦からの右のオーバーハンドでダウンを奪い返す。さらに、ダメージの残るデスティノにラッシュを仕掛けたが決めきれなかった。
その後も細川はデスティノの正確な打撃に勢いを止められながらも、相手の打ち終わりに繰り出す右フックを何度もヒットさせる。そして、迎えた7回、左のクロスカウンターを顔面にヒットさせて2度目のダウンを奪う。デスティノは立ち上がろうとしたものの再び崩れ落ちてレフェリーがストップした。
強敵を退けた細川はリング上で雄たけびを上げて大喜び。リング上でのインタビューでは「最初ダウン取られて、それをしのぎきったら、その瞬間に、多分オレの方が強いなと思いました」と振り返って観衆を笑わせた。
ナイジェリア人とのハーフ、外資系金融会社勤務で知られていたが、「人生で1回ぐらいすべてを自分の好きなことに投げ出してやってみたい。自分に言い訳できない状態にしたい」と3月に退社。ボクシングに専念して練習時間も睡眠時間も倍に増え、「すごい練習したんで、やれるという自信はありました」と成果を口にした。
日本最年長の王者は今後について「毎試合いっぱいいっぱいで、先のことは分からないです。なので次は防衛2回、奇跡を起こせるようがんばります」と持ち前の明るい笑顔を見せた。