キック王者の“闘ふ神主” 交通事故死した元K-1戦士の思い出を語る
キックボクシングのINNOVATIONフェザー級王者、“闘ふ神主”櫻木崇浩(31=武勇会)が9日、4月7日に37歳の若さで交通事故死した日本を代表するヘビー級キックボクサー、渡邉浩一さんの思い出を語った。
櫻木は13日・ディファ有明大会のメインイベントで、同級1位の浅川大立(ダイケンスリーツリー)の挑戦を受けて防衛戦を行うが、ディファは「憧れの舞台でしたからね。コウイチさんの試合を初めて見たのがディファでした」という。
渡邉さんはコウイチ・ペタス、KOICHIのリングネームでK-1などで活躍し、WPMF日本ヘビー級、M-1ヘビー級の王者だった。櫻木は「まぶしいくらいカッコ良くって」と、リングでの勇姿を回想した。
櫻木は國學院大入学のため故郷の高松から上京し、渡邉さんと出会った。
「空手道からキックボクシングに転向したのがTHE SPIRIT GYM、後のバンゲリングベイ・スピリットで、ジムはコウイチさんが管理するAEファクトリー(現バンゲリングベイ駒沢)でした。施設の整った立派なジムなのですが、当時は、そこで練習する選手も少なく、二人で駒沢公園をランニングして、ミットを持ち合うのが日課で…」と、渡邉さんとの思い出を語った。
キックボクシングを引退して間もなく渡邉さんを襲った不慮の死は「それにしても急な話過ぎて、コウイチさんがもういないだなんて、まだ実感が湧かないくらいで」と、受け入れがたい様子。
それでも、ディファは渡邉さんの試合を初めて見た会場であり、また、今夏までに閉館することが決まっているディファでのINNOVATION最終興行でもあることで、いやでも気合は入る。
櫻木は「コウイチさんへの想いは、しっかりと胸に刻んでリングに上がります!」と誓っていた。