ロマゴン撃破の世界王者、失恋ショックで次戦延期へ
ボクシングのWBC世界スーパーフライ級王者のシーサケット・ソールンビサイ(31)=タイ=が失恋のショックで今夏に予定していた次戦を延期することが13日までに明らかになった。バンコクポストなどタイ各メディアが報じた。
シーサケットには無名時代から14年間交際してきた結婚間近の婚約者がいた。想像を絶する貧困に苦しみながらも支え合い、世界王者になる夢をかなえた。しかし栄光と幸せに包まれたと思われた2人が突然破局を迎えた。
元婚約者は10日にSNSで決別を記すとともに、別の男性との写真もアップ。これにシーサケットは傷つき悲しみ、練習に打ち込める精神状態にないという。
シーサケットは昨年3月に米国ニューヨークで当時、軽量級最強と見られていた同級王者のローマン・ゴンサレス(ニカラグア)に挑戦。初回にダウンを奪い、際どい判定で王座を奪取した。同年9月の米国カーソンでの再戦では、雪辱に燃えるゴンサレスを4回KOで倒し、完全決着を付けた。
この歴史的勝利にタイは沸く。帰国したスワンナプーム空港で英雄として迎えられたシーサケットは、長年支え合ってきた恋人の元でひざまずいてプロポーズ。国中が2人を祝福した。
その後、今年2月には再び米国に渡って防衛戦に臨み、強豪のフアンフランシスコ・エストラダ(メキシコ)を判定で退けた。今や軽量級の主役なり、今夏にもエストラダとの再戦の可能性がささやかれていた。
プロモートするナコンルアン・プロモーションによると、シーサケットはショックで「合宿に入り、トレーニングできる状態にない。時間が必要」とのこと。次戦は早くても今秋以降になるもようだ。