田口良一 判定で日本人初の統一王座防衛ならず 猛抗議も渡辺会長「内容は負け」
「ボクシング・IBF・WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ」(20日、大田区総合体育館)
日本人初の統一王座防衛に臨んだIBF・WBA統一世界ライトフライ級王者の田口良一(31)は挑戦者ヘッキー・ブドラー(30)に3者とも114-113の小差判定で敗れ、WBA王座は8度目、IBF王座は初の防衛に失敗した。ブドラーはWBA世界ミニマム級に続く2階級制覇を達成。IBFミニマム級王者の京口紘人(24)は挑戦者ビンス・パラス(19)を3-0の判定で退け、2度目の防衛に成功した。
2本のベルトを守ることはできなかった。田口は序盤から盛んに上体を動かすブドラーの手数に苦戦したが、後半から疲れの見えたブドラーに接近戦でのボディーなどで逆襲。12回には左フックでダウン(試合後にスリップから訂正)を奪い、その後も一方的に攻めたが仕留めきれず、小差で涙をのんだ。
試合後はスリップがダウンに訂正されるまで罵声が飛び、所属ジムの渡辺均会長が猛抗議するなど騒然。だが、田口は「残念の一言。ブドラー選手はうまくて、やりたいことをさせてくれなかった」と敗北を受け入れた。
渡辺会長も「内容は負け」と認めたものの、3者とも10-8と採点した12回は一方的な展開で10-7が妥当とし、その場合は引き分けになるとの持論を展開。「ランクを落とさないか、チャンスをもらうか」と、WBAとIBFに抗議文を提出する考えを示した。
3年半近く君臨した“強カワイイ”王者は「今回はチケットを千何百枚(買ってもらえて)、そこで結果を出せなかったのは悔しい」とポツリ。今後については「しばらく休む?そうですね」とだけ話した。