マクドネル完敗認める 尚弥は「パウンド・フォー・パウンドの強さ」
「ボクシング・WBA世界バンタム級タイトルマッチ」(25日、大田区総合体育館)
ダブル世界戦のメインイベントでWBA世界バンタム級タイトルマッチが開催され、元世界2階級王者で同級2位の井上尚弥(25)=大橋=が、王者のジェイミー・マクドネル(32)=英国=に初回1分52秒TKOで圧勝し、3階級制覇を達成した。マクドネルは6度目の防衛に失敗した。
2008年3月のリー・ハスキンス(英国)戦以来、10年ぶりの敗戦を喫したマクドネル。初回KOショックの中、自力で歩いて控室に戻り、5分だけと制限して取材対応した。
「最高のコンディションをつくったが、残念ながら負けてしまった。やはり井上選手は強かった。パウンド・フォー・パウンドの強さが見えた」と完敗を認めた。
前日の計量に70分遅刻するなど、減量に苦しんだ。この日は12キロ増の65・3キロでリングに上がったが、調整ミスは否定。「減量はいつも通り。ただ、バンタム級はこれが最後。次の階級で戦う」と階級アップして再起することを誓った。
井上が参戦を表明したWBSSについて「自分に勝ったのだから、優勝するチャンスはあるだろう。できれば彼に勝って、自分が出たかった」と話した。
プロモーターのエディー・ハーン氏は「99・9%のボクサーが彼と同じ減量に耐えることはできなかっただろう。それを乗り越えることができたのは、ボクシング、井上選手、日本のみなさんにリスペクトを抱いていたからだ。感謝したい」と話し、会見を締めた。