ノア・杉浦が丸藤粉砕 GHC王座V2!「オレと丸藤は戦友だ」

 「プロレス・ノア」(29日、後楽園ホール)

 GHCヘビー級選手権試合が行われ、王者の杉浦貴が丸藤正道の挑戦を退けて2度目の防衛に成功した。

 ノアをけん引してきたベテラン2人はお互いの意地をむき出しにした熱戦を展開。杉浦がエルボー、ヒザ蹴りなどの荒々しい打撃で攻め込めば、丸藤も切れ味のいいチョップ、多彩な蹴りなどで応戦しただけでなく、杉浦はエプロンサイドからサイドスープレックスで場外に丸藤をたたきつけ、丸藤もエプロンサイドで脳天くい打ちを放つなど荒技も飛び出した。

 一時は丸藤が不知火と不知火改を連続して決めたが、杉浦は驚異的は粘りで立ち上がる。最後も杉浦は丸藤の多彩なキックを浴びたが耐え抜き、五輪予選スラムからこん身のフロントネックロックで絞め上げてギブアップを奪った。

 試合後は拳王と清宮海斗がリングに現れて次期挑戦者に名乗り。拳王が清宮に6月10日の一騎打ちを挑戦者決定戦にすることを提案すると、2人は視察戦を繰り広げた。さらに、この日、GHCタッグ王座を奪回した中嶋勝彦、マサ北宮組も現れ、中嶋が「オレたちを忘れるなよ」と言い残して去って行った。

 これに杉浦は「要するに、オレが今出てきた若い連中を相手にすればいいんだよな。かみついたヤツ、誰でもいいよ。このベルトかけて戦おう」と前向きに返答。続けて、「過去とか未来とか、いろいろ意見があるだろうけど、オレは今日、丸藤とみんなの前で試合ができたことを誇りに思う。ノアがいいときも悪いときもオレと丸藤はここで戦ってきた戦友だ。丸藤、ありがとう」と挑戦者に感謝すると、超満員の観衆から大きな声援が送られた。

 インタビューでも杉浦は、「昔のノアとちがって言わなきゃ損なところもあるので、どんどん行動して欲しいよね」と若手のアピールを歓迎。試合後、放送席にいた小橋建太氏と言葉を交わしたことには、「おじさんになりましたけど、まだまだがんばりますと伝えました。そうしたら『いい試合だった。がんばれよ』って」と内容を明かした。

 最後に、丸藤とは長く敵対関係にあったことを問われると「戦うためには敵対関係にはなるけど、同じ方向を向いていたからね。ずっと一生懸命。それを言葉に出しただけ」と熱く答えた。

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