“皇帝戦士”ビッグバン・ベイダーさん死去 猪木らと死闘 新日、全日、WWEでも大暴れ
“皇帝戦士”のニックネームで活躍したプロレスラー、ビッグバン・ベイダーさん(本名レオン・ホワイト)が19日(現地時間18日)、出身地の米国で死去したと現地の複数のメディアが報じた。63歳。報道によると、ベイダーさんは16年にうっ血性心不全で余命2年と宣告され、今年に入って2度の心臓手術を受けたが、1月ほど前に重度の肺炎を患い闘病生活を続けていたという。
193センチ、170キロの巨体を誇ったベイダーさんはNFLのロサンゼルス・ラムズに所属するなど、アメリカンフットボール選手として活躍。85年にAWAでプロレスデビューした。87年12月にはビートたけし率いるTPG(たけしプロレス軍団)の一員として、新日本プロレスの両国国技館大会に乱入。急きょアントニオ猪木戦が組まれ、3分弱で勝利すると観衆が暴動を起こすなど、プロレスファンに大きなインパクトを与えた。
その後も参戦を続け、巨体と怪力を武器にIWGPヘビー級、同タッグ王座なども獲得。91年には当時の米国の大手団体だったWCWの世界ヘビー級王座も獲得するなど活躍した。93年にはスーパー・ベイダーのリングネームでUWFインターナショナルに参戦。98年にはベイダーのリングネームで全日本プロレスにも参戦して三冠ヘビー級王座、世界タッグ王座を獲得。その後もノアでGHCタッグ王座を獲得するなど日本プロレス史に残る実績を残しただけでなく、WJ、ハッスルなど日本の多くの団体に参戦。世界最大のプロレス団体WWEでも活躍した。
17年には新日本プロレスマットで激闘を繰り広げた藤波辰爾が主宰するドラディションに参戦。4月20日の東京・後楽園ホール大会では藤波のデビュー45周年セレモニー中にリング上で倒れてファンを心配させた一幕もあった。同年4月23日のドラディション・エディオンアリーナ大阪大会で藤波、長州力と組み、藤原喜明、越中詩郎、佐野巧真組と対戦したのが日本での最後の試合だった。