井岡会長【一問一答2】一翔の復帰は「うすうすと分かってました」
ボクシング世界3階級を制覇した井岡一翔(29)が20日、都内で緊急会見し、現役復帰を表明した。米国を拠点とし、9月8日(日本時間9日)に米国ロサンゼルス郊外イングルウッドのザ・フォーラムで開催される興行「スーパーフライ3」で復帰する。同日、父で井岡ジム会長の井岡一法氏(50)も大阪市内の同ジムで会見した。息子の復帰について「親子やから分かるんですけど、時間がたったら、本人が走りだすやろなと、うすうすと分かってました、僕は」と語った。以下、井岡会長との一問一答のその2。
◇ ◇
-海外でやる理由は。
「本人が海外って口に出したから。奥さんも英語ペラペラやし、そんなんこんなんもあるんちゃいますかね。嫁もらって僕も間に入ってやいのやいの言いたくないし、こういうふうに一翔も扉を開いてこっち向いてきてるんやから。人間やから、どこでどういうふうになるか分からへんし、応援しかでけへんですやん。ただの親じゃないけど、教えてきたけど、アドバイスしか今できへんし。取りあえずやってくれることはうれしいですね。盛り上げてほしいと思いますね、ボクシングを」
-他に何か言葉は掛けた。
「あとはウエートですね。スーパーフライでフレームも変わってくる。僕も本人を不安にさせる余計なことは言わないけれど。『いや俺はそれ以上に練習、体幹作ってきたんや』と言われると、それまでやから。その自信があるんやったら、4階級にぶつかっていけば、世界ランク入って、2戦目3戦目で、どこの団体狙うか知りませんけど、取りにいってほしいですよね。そんな濃い話はやってないですけどね、やるからには、それを狙いにいくやろうと」
-所属は井岡でなくなって、独立という形で理解していいのか。
「今はね。向こうのアメリカはまた、日本とやり方が違うんで。マネジャー契約をやるんで」
-今後は父親として応援する。
「そうですね。試合見に行ったり、試合前にスパーリングを見に行ってチェックしたり、そんな形ですね。完全に日本からは離れます」
-復帰戦を勝っても拠点は米国に置くのか。
「今のところは。分かりませんけど、そういうふうにやっていかそうかという話の流れで」
-一翔へのアドバイスは電話で伝えた。
「こっち来ましたよ」
-最終的に会ったのは4、5月か。
「最近ですよ。それまでにも去年も会ってますよ。僕が東京に行ったり、こっちの実家の方で、濃い話はしませんやん。ボクシングの話は。本人は去年いっぱいで引退してるし」
-最後は今月なのか。
「今月…今月やな」
(坂本マネ)「そうですね。5月に一度戻って来て気持ちを伝えていただいて」
(井岡会長)「でもボクシングの話は僕に、よう言わんかったんですよ。はっきりね」
-この先日本でやる可能性は。
(坂本マネ)「そのあたりは未定ということで。次の試合はロスでやるということが決定してるということで。まず、第一段階をクリアして、その先のことはそれからという形ですね」
-9月はどこの興行。
(坂本マネ)「360プロモーションズに。ちょうどWBOのスーパーフライの王座決定戦があるので」
-「スーパーフライ3」のこと。
(坂本マネ)「そうです。そこに出ることになっています」
-父として一翔の再起をどう思う。
「さっきも言いましたけど、ボクシングをやってくれることはうれしいことです。ホンマに。危険性も分かってますから。全てを一翔に教えてきましたから。親子やから分かるんですけど、時間がたったら、本人が走りだすやろなと、うすうすと分かってました、僕は。ただはっきりとやる段階で、僕も話を聞くタイプなんで。ぐじゅぐじゅ言われても、あんまり僕も好きちゃうんで。東京におるからうっすらとしか分からへんかったけど、体を動かしてたみたいやし、体見てもやってたんやなと分かるし、そら、いきなりスーパーフライの世界ランカーをやろうと思ったらキツイと思いますよ」