ボクシングの前ＷＢＯ世界ライトフライ級王者・田中恒成（２３）＝畑中＝が９月２４日に名古屋市の武田テバオーシャンアリーナで同フライ級王者の木村翔（２９）＝青木＝に挑戦することが３１日、発表された。田中は、現役最強と呼ばれるＷＢＡ世界ライト級王者、ワシル・ロマチェンコ（ウクライナ）に並ぶ世界最速タイ、１２戦目での世界３階級制覇を目指す。

　名古屋市内で記者会見した田中は「最速のチャンスがあるならば臨みたいと思っていた。勝って達成したい」と意気盛ん。７月２７日には、中国で行われた木村の防衛戦を直接視察した。「スタミナがものすごい。プレッシャーに気をつけないといけない」と警戒し、「立ち居振る舞いを見ても自信を持っている」と王者としての貫禄を感じたという。

　それだけに「間違いなくきつく試合になる。自分にとってもメンタルがキーになると思う」と分析。メンタル強化のために「嫌な練習をやる」と苦手なロードワークで自身を鍛えあげるつもりだ。

　田中が３階級制覇に成功すれば、日本ジム所属選手で７人目。国内では井上尚弥（大橋）の１６戦目が３階級制覇の最速記録を持っている。