「ボクシング・１０回戦」（１７日、後楽園ホール）

　スーパーフライ級（リミット５２・１キロ）１０回戦の前日計量が１６日、都内のＪＢＣで行われ、元世界３階級制覇王者の八重樫東（３５）＝大橋＝は５１・９キロ、ＷＢＯ世界スーパーフライ級１４位の向井寛史（３２）＝六島＝は５２・１キロで、ともに１回目でパスした。

　日本人初の世界４階級制覇を目指す八重樫は「ケガもなくしっかり調整できた」と順調をアピール。転級２戦目で、２度の世界挑戦経験のある向井と対戦することに「フタを開けてみないと分からないですけど、面白い試合になると思う。しっかり勝ちに行きたい」と必勝を誓った。

　７月には、１２年６月にＷＢＡ・ＷＢＣ世界ミニマム級王座統一戦で激闘を繰り広げて敗れたライバルの井岡一翔（ＳＡＮＫＹＯ）が同じスーパーフライ級で現役復帰を表明。八重樫は「戻ってくると思っていましたけど」と話しながらも、「スーパーフライで面白いんじゃないですか。ボクはどう絡んでいけるか分からないですけど、タイミングとか合えば交わることもあるでしょうし、縁がなければないだろうし。今はやるべきことをやるだけなので」と再戦への興味を示した。

　一方の向井はＷＢＯアジアパシフィック同級王座を返上して臨む一戦。ビッグネームとの対戦を「取材の人も増えるので、ボクサーとしてはホンマにありがたい」と歓迎し、「自分はチャンスに恵まれている選手。なんとか３度目の世界戦へ向けて、実力のあるところを、初めての後楽園の目の肥えたファンにきっちり見せたい」と聖地のファンに存在をアピールすることに意欲を示した。