村田諒太 V2戦は王者として初ラスベガス 夢の頂上対決KOで勝ち取る
「ボクシング・WBA世界ミドル級タイトルマッチ」(10月20日、ラスベガス)
ボクシングの帝拳ジムは30日、都内で会見し、所属するWBA世界ミドル級王者の村田諒太(32)が10月20日(日本時間同21日)に米ラスベガスで同級2位のロブ・ブラント(27)=米国=と2度目の防衛戦を行うと発表した。村田は目標である、2団体統一王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)-挑戦者サウル・アルバレス(メキシコ)戦(9月15日=日本時間16日、米ラスベガス)の勝者との対戦につなげるため、好内容での勝利を誓った。
夢の舞台で夢対決への道を切り開く。村田は15年11月、16年7月に続く3度目のラスベガス進出だが、世界王者になってからは初。中学生の頃から世界王者として“ボクシングの聖地”で戦うことを夢見ており「2回やらせてもらったけど、僕が主体じゃなかった。今回初めてちゃんとラスベガスで試合をする。夢に近づいてすごくうれしい」と喜んだ。
相手は紆余(うよ)曲折を経て指名挑戦者ブラントに決定。当初はジェイソン・クイグリー(アイルランド)戦を計画していたが、突如WBAがブラントとの対戦を指令し、帝拳ジムは王座剥奪も辞さずに拒否する姿勢だったが、最終的に受け入れた。
村田は「指名挑戦者なので、クリアすれば何かを言う権利だったり、誰とやりたいという権利が生まれてくる。逃げたみたいに捉えられるのも嫌だった」と歓迎。だが「交渉とかで強引なところがあったので、感情的になりそうな僕がいる。冷静に戦わないと」と本音も口にした。
相手については「攻防がまとまっていてKO率も高い、いい選手」と高評価。「近い距離でもしっかりとしたパンチを打つのがテーマ。そうすれば、相手もクリンチにこられなくなるし、プレッシャーもかけていけてノックアウトできる」と戦いをイメージした。
突破すればもう一つの夢、ミドル級の“頂上対決”の勝者との対戦に近づく。帝拳ジムの浜田代表は「村田とミドル級で一番強いと思われるチャンピオンと(の試合を)見たい、というところを見せないといけない」と位置づける。村田も「ただ勝つだけじゃどうしようもなくて『あの選手を見たいね』と思わせないといけない。しっかりアピールしていきたい」と力を込めた。