田中恒成、死闘覚悟でKO宣言を封印 3階級制覇へ「きつい試合になる」
「ボクシング・WBO世界フライ級タイトルマッチ」(24日、武田テバオーシャンアリーナ)
世界最速タイの3階級制覇を目指す田中恒成(23)=畑中=が3日、WBO世界フライ級王者木村翔(29)=青木=とのタイトルマッチに向け、名古屋市北区の畑中ジムで練習を公開した。恒例のKO宣言をせず、日本人対決の死闘への覚悟をにじませた。
手にした2本の世界のベルトは、いずれも王座決定戦だった。初めて挑戦者として上がる世界戦のリングは、日本人対決。田中が公開練習の冒頭、「きつい試合になる。倒すということに重点は置いていない。自分との闘い」と緊張感をみなぎらせた。
畑中清詞会長(51)も「ひりひりするような試合になる」と激戦を予想する大一番。田中が、武器に挙げたのが「自信あります」というスピードだ。スパーリングでは言葉通り、左右に回り込み、連打をたたき込んだ。王者の持ち味を「スタミナ、パワー、メンタル」と次々に挙げて敬意を示したが、最後は「心を折りにいきます」とニヤリ。死闘の先に、世界最速タイとなるプロ12戦目での3階級制覇を、しっかり見据えている。