山本美憂、涙こらえ亡き弟・KIDさんに勝利誓う「目の前の相手を倒す」RIZINで
総合格闘技RIZIN(30日、さいたまスーパーアリーナ)の出場選手インタビューが28日、都内で行われた。18日に41歳で死去した山本KID徳郁さんの姉で元レスリング世界女王の山本美憂(44)はKIDさんにささげる勝利を誓った。
胃がんと戦うKIDさんに戦う姿を見せて勇気を与えるため、自ら直訴して試合を組んでもらった美憂。そのKIDさんの不幸に見舞われ、キャンセルも心配されたが「自分が一番やるべき事を考えたら、出ることなのかなと」と出場を決めた。
笑みを浮かべるなど気丈に振る舞っていたがKIDさんについて質問されると、しばらく沈黙し、「KIDがどう思うのかを考えたら、試合に、リングに立つことが彼が望んでいること。メーンの2人(堀口恭司と那須川天心)がKIDにあこがれて、私も彼(KID)みたいになりたくてMMA(総合格闘技)に来た。みんなの気持ちは分かる。そういう風に思ってくれるのは家族として感謝している」と涙をこらえながら話した。
体調面は「状況的にはいろいろありましたけど、その中でもトレーニングはしてきた。小さい頃から常にやってきたし、あとは体重調整だけ」と万全を強調。相手のアンディ・ウィン(米国)は16年大みそかに対戦して敗れている相手だが、「今回は勝ちに行きたい。(前回の対戦とは)状況的に考えれば全然違うけど、それは毎回のことで、それに対応ししていくこと。レスリングの時もそうであったし、目の前の相手を倒すのは前からそうだし、そのためにやっている」と、弟にささげる勝利とリベンジへ闘志を燃やした。