井上尚弥、具志堅&内山超えだ 経験豊富なパヤノ警戒も自信揺るがず「すべて完封」
「ボクシング・WBSS1回戦、WBA世界バンタム級タイトルマッチ」(7日、横浜アリーナ)
前日計量が6日、都内で行われ、WBA世界バンタム級戦(上限53・5キロ)は王者・井上尚弥(25)=大橋=が53・5キロ、挑戦者フアンカルロス・パヤノ(34)=ドミニカ共和国=は53・2キロで1回目にクリア。井上は具志堅用高が持つ世界戦6連続KO勝利、内山高志が持つ世界戦10度KO勝利の日本記録更新へ意欲を示した。
世界注目の舞台でも、記録がかかる一戦でも平常心で臨む。計量をクリアした井上は、鋭い眼光でパヤノとにらみ合うこと約18秒間。「無心だった」と振り返るモンスターが無意識のうちに闘争心をあふれさせていた。
この日は英語の司会進行が付き、インターネットなどで生中継されるなど、日に日に増していく盛り上がりに、「モチベーションも上がっているし、明日は楽しみたい」と胸も踊る。だが、「常にそういう気持ち。楽しむというのは平常心で戦う意味もある」と強調した。
体調の良さを感じさせたパヤノについては「体も仕上げてきたし、それだけの思いも感じた」と評価。アマチュア500戦以上、五輪2度出場など経験豊富な相手とあって、「ミスをした方がやられる。ハイレベルな攻防になる」と警戒する。
それでも、「テクニック勝負なら上回って、ラフで来るなら、それを空回りさせる。すべてを完封しようと思う」と自信は揺るがない。唯一の気がかりは具志堅用高の世界戦6連続KO勝利と内山高志の世界戦10KO勝利の日本記録更新の期待。16年6月のデビッド・カルモナ(メキシコ)戦で世界戦連続KO勝利が4で止まったことを思い出し、「記録がかかった試合は微妙だったんで、あまり気にしないようにしたい」と、再び平常心を強調した。