尚弥に続いて“11秒KO男”テテも準決勝進出 WBSSバンタム級
「ボクシング・WBSS1回戦、WBO世界バンタム級タイトルマッチ」(13日、エカテリンブルク)
高額賞金トーナメント「ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)」バンタム級1回戦の第2試合が13日(日本時間14日)、ロシア・エカテリンブルクのエカテリンブルクEXPOで行われ、WBO世界同級王者のゾラニ・テテ(30)=南アフリカ=が3-0(114-111×2、114-110)の判定で、挑戦者のミーシャ・アロイヤン(30)=ロシア=を下し、王座の3度目の防衛に成功。WBA世界同級王者・井上尚弥(25)=大橋=に続き、WBSS準決勝進出を決めた。
井上尚弥(大橋)の鮮烈な70秒KO劇で幕を開けたWBSS・シーズン2。昨年11月の初防衛戦で世界戦史上最速となる11秒KO勝ちを記録しているハードヒッターのテテは、井上の勝ち方を意識したかのように初回仕掛ける。サウスポー対決となった試合で鋭い右ジャブから左ストレートを飛ばす。初回終盤、右フックを引っかけて挑戦者がバランスを崩すと、ダウンと判断されてカウントが入った。
挑戦者のアロイヤンはこれがプロ5戦目。2012年ロンドン五輪のフライ級で銅メダル、16年リオ五輪でもフライ級で銀メダルを獲得したが、ドーピングが発覚して失格となっている。攻勢を打ち出すことができず、10回には右目上をカット。11回にホールディングで減点1。浅いキャリアで出場8選手に選ばれたことに疑問の声も上がっていたが、結果で覆すことはできなかった。
敵地で勝利したテテは11月3日にグラスゴーで開催するライアン・バーネット(英国)とノニト・ドネア(フィリピン)の勝者と準決勝で対戦する。井上は今月20日開催のエマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)とジェイソン・モロニー(オーストラリア)の勝者と準決勝を戦う。