超攻撃型ムエタイ・スアレックと激突するニンジャステップ・宮越「後半勝負でいける」
キックボクシングとムエタイのプロモーション「REBELS」の大会「REBELS.59」(12月5日・後楽園ホール)のメインで“超攻撃型ムエタイ”スアレック・ルークカムイ(スタージス新宿)と激突する“ニンジャステップ”宮越慶二郎(拳粋会宮越道場)が6日、意気込みを語った。
28歳の宮越はこれまでWBCムエタイインターナショナルライト級王座、同日本同級王座、NJKF同級王座を獲得し、2016年にはNJKFでMVPと年間最高試合に選ばれた、国内トップファイターの一人だ。
父はベニー・ユキーデとも戦った往年の名選手・内藤武こと宮越新一・拳粋会会長。今年4月に引退した兄・宗一郎氏も、引退試合でT-98と引き分けるなど、最後まで国内トップ級の強さを保っていた名選手だ。
宮越は「お兄ちゃんには毎日ボコボコにされてました。20歳の頃は、ほぼ毎日スパーして鼻血を出してるうちに、自然と強くなってましたね」と、3階級上の兄との練習の効果を強調。パワー面は「試合になると楽でした。『相手にパワー負けした』と感じたことは一度もない」、テクニック面も「僕が対戦相手のまねをして『仮想○○』にならないといけない。対戦相手のまねをするうちに引き出しが増えました」と、兄とのスパーで向上したという。
また、代名詞のニンジャステップは父が現役時代、藤原敏男氏との出稽古で習得したステップを伝授され、宮越がアレンジを加えたものだ。
家族から授かったパワーと技術で栄光の道を歩んできた宮越だが、ここ2年ほどは戦績が停滞しており、「気持ちの部分が弱くなっていた」と反省。「自分の弱い部分と向き合いながら練習しています」という。
スアレックについては「圧力が相当あると思います。だけど、兄とのスパーで『圧力』の対処方法はよく知っていますからね。スアレック選手は3R用のスタミナだと思いますし、あれだけ強く打ってきたら後半は持たない。僕は尻上がりですから、後半勝負でいけると思っています」と、攻略に自信を見せた。
現在、K-1、KNOCK OUT、RIZINなどキックボクシングが盛り上がりを見せ、REBELSも地上波放送が始まる。「来年はONE(アジア最大の格闘技団体)にも出てみたいですし、もっと世界の舞台で活躍したり、地上波放送にも出たい。そのためにもスアレック戦は大事」と、スアレックを踏み台にしてこの流れに乗る構えだ。