亀田興毅2度目の引退表明 元日に電撃復帰も公式戦は結局行うことなく…

 ボクシング元世界3階級王者の亀田興毅(31)=協栄=が10日、自身のブログで現役引退することを発表した。この日16時に「ご報告」としてブログを更新。「私、亀田興毅は現役を退き、プロボクサーを引退することにしました」と記した。

 興毅は長文のブログの中で、「新しい夢ができました。夢というより元より強く思っていた事」として弟の亀田和毅(協栄)が12日に後楽園ホールで2階級制覇をかけてWBC世界スーパーバンタム級王座決定戦を行うことに触れた。その大会のイベントプロデューサーとして責務を全うし、和毅の2階級制覇を全力でサポートしたいと、2度目の引退を決意した理由を明かした。

 2015年10月にWBA世界スーパーフライ級王者・河野公平(ワタナベ)に判定負けして最初の引退を表明した興毅は、2年2カ月が経過した今年元日に電撃的に復帰を宣言。5月5日に後楽園ホールで「ラスト亀田興毅」と銘打った「引退試合」の開催を企画した。

 この試合の相手として10年3月にプロ初黒星を喫した因縁の元WBC世界フライ級王者ポンサクレック・ウォンジョンカム(タイ)を抜てき。しかし日本ボクシングコミッションは、ポンサクレックが40歳となっていることや近年試合を行っていないことなどから出場資格を認めず、試合はスパーリング形式となった。

 これに“TKO勝ち”した興毅は引退セレモニーの最中に引退を撤回。どうしても戦いたい相手がいると打ち明け、元世界4階級王者のローマン・ゴンサレス(ニカラグア)との対戦をぶち上げた。

 しかし交渉は進まなかった。興毅は「正直、夢半ばといいますか、今でも戦いたい、悔しいと思う気持ちでいっぱいです」と無念さを示す。

 結局、ポンサクレック戦は公式戦としては行えず、ゴンサレス戦は実現しなかった。元日の電撃復帰宣言から11カ月、話題は振りまいてきたが、戦績にカウントされる復帰戦は行うことなく再びの引退表明となった。

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