「ボクシング・ＷＢＣ世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦」（１２日、後楽園ホール）

　元世界王者でＷＢＣ世界スーパーバンタム級２位の亀田和毅（２７）＝協栄＝が同級１位のアビゲイル・メディナ（３０）＝スペイン＝を３－０の判定で破り、世界２階級制覇を果たした。亀田は「亀田３兄弟」の三男で２０１３年にＷＢＯ世界バンタム級王座を獲得。３階級制覇の長男・興毅、２階級制覇の二男・大毅（ともに引退）に続き、世界初の３兄弟複数階級制覇を達成した。

　３兄弟の父で、度重なるトラブルで日本ボクシング界から事実上の永久追放となっている亀田史郎さん（５３）はリングサイド最前列で観戦。試合中はセコンド以上の大声を張り上げ、メディナに押され始めた５回に「自信を持て、おまえは強い！」と声を掛けると、場内は笑いに包まれた。試合後は「お兄ちゃんたちも引退して、自分が世界チャンピオンにならないと、すべてが終わってしまう。そんなプレッシャーを背負ってリングに上がっていた」と重圧を乗り越えた三男をたたえた。