村田諒太が現役続行「もう一度世界の舞台に」Sミドル級での2階級制覇挑戦も視野

 進退が注目されていたボクシングの12年ロンドン五輪ミドル級金メダリストで、前WBA世界同級王者の村田諒太(32)=帝拳=が4日、都内の所属ジムで会見し、「もう一度世界の舞台に立てるボクサーになりたい」と、現役続行を表明した。村田は10月に米ラスベガスで行われた2度目の防衛戦でロブ・ブラント(米国)に大差の判定負けを喫していた。次戦は未定だが、世界戦にはこだわらない考えで、1階級上げてスーパーミドル級で戦うことも視野に入れているという。

 世界王者になった男が再びリングに立つ。世間の関心の高さを示すように、会見には100人以上の報道陣が集結。そこに村田は練習着姿で現れ、久々の公の場に照れ笑いを浮かべながら、「この前の試合を振り返って、いいところがなかった。あの試合が自分の集大成でいいのかと考えた。もう一度世界の舞台に立てるボクサーになりたい」と、現役続行の意思を示した。

 10月にブラントに判定で敗れ、2度目の防衛に失敗。試合後は進退を保留していたが、「自分自身のボクシングに情けないと思ったし、あのパフォーマンスしか出せないのはダメだなと思ったし、打たれたダメージもあった」ことから「98%ぐらい」引退を考えていたと明かした。現役続行を決意したのは約2週間前だったという。

 ブラントのスピードと手数に、得意の圧力をかける攻めを止められ、「ただ前に出て、追いかけて、ちょろちょろとパンチを打つだけ」と反省。「決め手になるような一撃を打てないと」と、課題を掲げて再起する。

 所属ジムの浜田剛史代表によると、次戦は未定という。村田は「チャレンジというのは、世界の流れを見て決めないといけない」と話す。ブラントとの雪辱戦や世界戦にこだわっておらず、「体もデカくなってきているし、上げてもいいと思っている」と、スーパーミドル級に転向する考えも示した。挫折を乗り越えて、世界の頂点を目指す一歩を踏み出す。

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