広島のムエタイ女王・白築杏奈 世界王座統一戦に「負ける気がしません」
キックボクシング団体「イノベーション」の大会「Japan Kickboxing Innovation 認定 第5回岡山ジム主催興行」(16日・岡山武道館)でWPM女子世界フライ級タイトルマッチを行う王者の白築杏奈(34=138 KICKBOXING CLUB)が8日、意気込みを語った。暫定王者タノンチャック・ゲーオサムリット(21=タイ)との統一戦に臨む。
“広島のムエタイ女王”白築は昨年10月15日、第4回岡山ジム主催興行のメインで王者ノーンビウ・シットヨードシアンを破りベルトを奪取。「ノーンビウ選手がすごく強くて、首を取られて、特に2ラウンドなんか青息吐息で『もうダメかも』ってくじけそうになった」ものの、広島からの応援団の声援で「不思議な力が無限に湧き出てきました」と振り返った。
王者となっても「絶対に一生変わらないと決めたことがある。今回の初防衛戦でベルトを守るではなしに、ずっと“挑戦”し続けようと。だから、私的には、前回と変わらない気持ち」と、チャレンジャー精神を失わないよう心がけている。
タノンチャックについては「パンチも蹴りも良くって、反応が鋭くうまい」と分析し、「前に出続けて、相手のやりたいことを封じます。距離を取っての蹴りあいは付き合わずに自分の間合いを保ってペースを奪いに行きます。首相撲の展開になれば、パワーは私の方が上の自信があるので負ける気がしません」と対策も公開。
「試合が終わってからでいい」と断りつつも、「有名なWBCの世界タイトルを狙いたい」と、ボクシング4大メジャー団体の一つWBCが認定するムエタイの世界王座も視野に入れている。
なお、タノンチャックは21歳の若さながら116戦88勝(13KO)14敗4分と白築(15戦9勝3敗3分)の8倍近い戦績を誇り、元WPMF世界女子ライトフライ級王者、ミラクルムエタイ女子ワンデートーナメント2018優勝と肩書も十分だ。
父親がコーチで兄も選手というムエタイ一家の出身で「小さな頃から普通にムエタイをやって」いるムエフィームー(万能型)。10年以上前の子供時代、日本のアマ大会で、後に男子のK-1世界王者になった大雅と対戦したこともある(判定負け)。