KIDさん“伝説の秒殺KO”相手の宮田和幸、引退試合でゴング直後飛び膝蹴り狙った

山本アーセン(左)に膝蹴りを狙う宮田和幸=さいたまスーパーアリーナ
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 「RIZIN.14」(31日、さいたまスーパーアリーナ)

 9月に亡くなった山本“KID”徳郁さんのメモリアルマッチと銘打たれ、おいの山本アーセン(22)=KRAZY BEE=と、この試合が引退試合となる宮田和幸(42)=BRAVE=が対戦し、宮田が2回3分23秒アームロックで一本勝ちした。

 宮田はゴングと同時にダッシュして、飛び膝蹴りを狙った。12年前、2006年のHERO’SでKIDさんと対戦。ゴング直後に飛び膝蹴りを顔面に食らい、開始4秒でKO負けした伝説の試合を追憶するように。迎撃したアーセンとの相打ちとなったが、会場は沸いた。

 「あれ(飛び膝蹴り)はやらなきゃダメだなと。勝ち負けだけではアマチュアなので、プロとして意識してやれるのはそれだけ。あとは流れで(戦った)」

 2回、アーセンのパウンドを防ぎながらグラウンドで下の体勢になった。三角締めは持ち上げられて計3度たたきつけられたが、相手の背後で右腕を決めてタップを奪った。

 宮田はレスリング代表として00年シドニー五輪に出場した後、04年に格闘技転向。同じくレスリングにルーツを持つKIDさんの活躍に触発されたといい、「元々仲がよくて、彼の試合を見て、レスリングを引退して格闘技をやりたいと思わせてくれた」という。

 屈辱のKO負けが14年間の総合格闘技人生の原動力になったといい、「KID選手と試合してああいう形になったし、世間に弱いところを見せちゃったので、見返してやりたいという気持ちで長くやれたと思う」と明かし、アーセンに対しても「間違いなく強くなると思う。いいところだけを見ないでこのまま続けてほしい。それを勝っても負けても言いたかった」とエールを送った。

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