井岡、無念判定負け 難しい採点…12ラウンド中11Rでジャッジ3人の意見割れる

ドニー・ニエテス(左上)に敗れ、ぼうぜんとする井岡一翔(右から3人目)=マカオ(共同)
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 「ボクシング・WBO世界スーパーフライ級王座決定戦」(31日、マカオ)

 トリプル世界戦がマカオ・ウィンパレスで開催され、メインイベントのWBO世界スーパーフライ級王座決定戦では、同級3位・井岡一翔(29)は1-2(110-118、112-116、116-112)の判定で、同級1位・ドニー・ニエテス(36)=フィリピン=に敗れ、日本初の4階級制覇はならなかった。

 昨年大みそかの引退会見を経て、9月に1年5カ月ぶりに復帰した井岡は、それまで戦っていたフライ級から階級を上げてスーパーフライ級での4階級制覇を狙った。9月の復帰戦では体格面を不安視されたが、強豪のマクウィリアムス・アローヨ(プエルトリコ)からダウンを奪い、文句なしの判定勝ちを飾った。同じくミニマム級からクラスを上げてきた36歳のニエテスに対し、体力勝ちを予想する声も多かった。

 前回の復帰戦、海外のファンにアピールするため、国内で戦っていた頃のディフェンシブな戦い方を捨て、アグレッシブに攻めるスタイルチェンジもあった。今回も前に出たのは井岡だったが、打ち終わりに見栄えのするカウンターを合わせてきたニエテスを2人のジャッジが支持した。

 両者ダウンはなく、3階級王者の激突は最後まで緊張感のある攻防は続いた。判定は1-2と割れたが、ニエテスを支持した米国人ジャッジは8ポイント差をつけた。ジャッジにも難しい試合で3人のジャッジがそろったのはニエテスが10-9で取った10回の1ラウンドだけ。残り11ラウンドは採点が割れ、3人のジャッジがそろって井岡につけたラウンドは1ラウンドもなかった。

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