棚橋弘至が完全復活“ミスターIWGP”死闘39分オメガをハイフライフロー葬

 「プロレス・新日本」(4日、東京ドーム)

 挑戦者の棚橋弘至(42)が王者ケニー・オメガ(35)を破り、IWGPヘビー級王座を獲得した。2015年2月に手放したベルトを約4年ぶりに取り戻し、自身の記録を塗り替える最多8度目の戴冠。3年ぶりに立った東京ドームのメインイベントで、満員のファンに完全復活を証明してみせた。デビュー20年を迎えた「100年に1人の逸材」が、2019年のマット界をさらに熱くする。

 “エース”棚橋が平成最後の東京ドーム大会で完全復活を遂げた。“イデオロギー闘争”を繰り広げてきた王者オメガを39分超の死闘の末に撃破。約4年ぶりに新日本の至宝を奪回し、「正直、もうこの舞台には帰って来れないかと思っていました。でも柴田(勝頼)選手、本間(朋晃)選手、多くの仲間がエネルギーをくれました」と感謝。東京ドームで4年ぶりにエアギターを轟かせ、「愛してまーす」を絶叫した。

 戦いは苦しかった。オメガが驚異的な身体能力を生かして繰り出す大技に劣勢に立つも、ドラゴンスクリュー、スリングブレイドなどで反撃。かつてのライバルAJスタイルズのスタイルズクラッシュを繰り出す引き出しの多さも見せ、最後はオメガの必殺技である片翼の天使を脱出し、逆転のハイフライフローで勝負を決めた。

 2人の一騎打ちは16年2月のIWGPインターコンチネンタル王座決定戦の1度だけで、オメガが勝利。エースは、度重なるケガにも悩まされ、長期の低迷期に突入。一方でオメガは快進撃を続けて新日本の顔となり、派手な技の応酬などの破天荒な戦いを繰り広げて新風を吹き込んだ。

 棚橋はオメガへの挑戦が決まると、「ケニーのプロレスは嫌い。品がない」などと批判して論戦を展開。その怒りを「好き勝手やりやがってというところですかね。怒りも何もない。プロレスって何?戦いじゃないの?」と説明しつつ、「ケニーをストップできなかった自分に対する怒り」とも明かした。“闘争”に勝利したが、「怒りは最初から抱いていたものではない。ケニーが新日本を侵攻をしていく中での危機感なんだけど、ケニーとは1勝1敗なんで、次いつやりますか」と決着戦を希望した。

 自身が持つ史上最多記録を更新する8度目の戴冠の喜びを「初めてベルトを巻いた感じ」と表現。そして、会見中にはジェイ・ホワイトが現れて挑戦を要求。棚橋は「ジェイは新しい時代だと言ってましたね」と通訳し、「オレの時代です」と反論した。平成のエースは新元号へのエースへ突き進む。

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