棚橋 オメガ撃破で復活の8度目戴冠!3万8千観衆に「愛してまーす」
「プロレス・新日本」(4日、東京ドーム)
IWGPヘビー級選手権試合は挑戦者の棚橋弘至が王者ケニー・オメガの4度目の防衛を阻み、自身が持つ記録を更新する史上最多8度目の王座奪取に成功した。
平成最後の東京ドーム大会を、今年でデビュー20周年の千両役者が締めた。“イデオロギー闘争”を繰り広げてきた相手オメガを39分超の死闘の末に撃破。約4年ぶりの戴冠で、4年ぶりに東京ドームで勝利のエアギターをとどろかせ、3万8000人以上の観衆に向かって「愛してまーす」を絶叫した。
驚異的な身体能力を生かしたオメガの鉄柵の上からのケブラーダ、ノータッチトペコンヒーロなどの大技に守勢に回った棚橋。それでも、ドラゴンスクリュー、スリングブレイドなどの持ち技で反撃し、かつてのライバルだったAJスタイルズの必殺技スタイルズクラッシュ、リバースフランケンシュタイナーを繰り出す引き出しの多さも見せる。最後はオメガに片翼の天使の体勢に持ち込まれるピンチに陥るも体を浴びせて脱出し、逆転のハイフライフローで圧殺した。
2人の一騎打ちは16年2月のIWGPインターコンチネンタル王座決定戦の1度だけで、オメガが勝利した。棚橋はオメガへの挑戦が決まると、「ケニーのプロレスは嫌い。品がない」と批判して論争を展開。この日、リング上で結果を出したが、「怒りは最初から抱いていたものではない。ケニーが新日本を侵攻をしていく中での危機感なんだけど、ケニーとは1勝1敗なんで、次、いつやりますか」と決着戦を希望した。
会見では、8度目の戴冠の喜びを「初めてベルトを巻いた感じ」と充実感をにじませた。そこに、会見中にはジェイ・ホワイトが現れて挑戦を要求。棚橋は「ジェイは新しい時代だと言ってましたね」と通訳し、「オレの時代です」と高らかに宣言した。