新日本KUSHIDAが退団発表 棚橋からの質問で涙堪えきれず…「世界で活躍したい」
新日本プロレスは7日、都内の事務所で会見を開き、所属選手のKUSHIDA(35)が契約満了となる今月末をもって退団すると発表。今後は「海を渡り、プロレスを隅から隅まで、もっともっと、自分の目で見てみたい」と、海外で活動する意向を示した。
KUSHIDAは会見で「一つでは言い切れない思いがあった」と決断の理由を説明。その中でも大きかったものを、「昔からの夢、世界で活躍したいという希望をかなえられる場所で戦い続けたいと思っております。今年36(歳)になります。プロレスラーとしての命は長くないなと。仲間のケガ、そんなに明日は長くないぞと。夢がむくむくと、またわき上がって来たのが正直な気持ち」と話した。
そして、同じ場所で先に会見を行ったIWGPヘビー級王者の棚橋弘至から「新日本プロレスで楽しかったことと、つらかったこと、何かあれば教えて下さい」と質問されると、涙をこらえきれず。最初は「つらかったことはないです」と気丈に振る舞っていたが、ついには目頭をぬぐい、「ボクはプロレスが大好きなので、プロレスで飯が食えないことが一番つらいこと。こんなにも最高の環境で、最高のお客さんがいて、プロレスラーとしてめちゃくちゃ充実していた8年間でした。楽しかったことは、巡業バスに乗ると、隣の座席が棚橋さんなんですけど、そうやって…、仲間と…、人生の旅をできることは、すごく楽しかったです」と声を振り絞って答えた。
続けて「何で涙が出てきたか分からないんですけど、自分で選んだ道なので、後悔、悔いなどまったくないです。矛盾している涙なので、分かんないですけど、とにかく、楽しくて最高だったから、今泣いてんだと思います」と、涙の理由を説明。最後には、「これが棚橋弘至ですよ。恐るべし、棚橋」と話して、笑いを誘った。
KUSHIDAは03年に総合格闘技のZSTでデビューするも、05年にメキシコへ渡り、プロレスラーとして活動。06年にはTAJIRIの内弟子となり、プロレス団体ハッスルで日本デビュー。その後はハッスル以外の多くの団体にも参戦し、10年にはSMASHに入団。同年には新日本にも参戦し、11年にSMASHを退団して新日本の所属選手となった。IWGPジュニアヘビー級王座を6度、同ジュニアタッグ王座を2度獲得するなど、ジュニアヘビー級の中心選手として活躍した。