リナレス悪夢の初回TKO負け 3度ダウン…弱点の打たれもろさ露呈
「ボクシング・WBCインターナショナル・シルバー・スーパーライト級タイトルマッチ」(18日、ニューヨーク)
ダブル世界戦が18日(日本時間19日)、米国ニューヨーク、マディソン・スクエア・ガーデンのHulu・シアターで開催され、セミファイナルには元世界3階級王者のホルヘ・リナレス(33)=帝拳・ベネズエラ=が登場。しかし元WBA世界スーパーライト級暫定王者のパブロ・セサール・カノ(29)=メキシコ=にまさかの初回2分48秒TKOで敗れた。
昨年5月にワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)と拳を交えたリナレスはダウンを奪いながらも10回逆転KO負け。最終的に屈したものの、パウンド・フォー・パウンド最強とも言われる相手をあと一歩まで追いつめた。再起2戦目となる今回、元WBA暫定王者にショッキングな初回KO負けを喫した。
開始10秒ほどで試合は動く。積極的に仕掛けるカノの右フックを浴びたリナレスがダウンする。1分40秒過ぎには右ストレートで2度目のダウンを奪われると、再開後も左フックでダウン。ここも立ち上がったが、ダメージが深く、力なく後退したところでレフェリーがストップした。
リナレスはWBA世界スーパーフェザー級王者だった09年10月に、東京でフアンカルロス・サルガド(メキシコ)に初回KO負けするなど打たれもろさを抱えている。世界の頂点への再浮上を目指す中で、悪夢のようなかたちでこの弱点がまた露呈した。
リナレスの戦績は50戦45勝(28KO)5敗。5度の敗戦はすべてKO負け。カノは41戦32勝(22KO)7敗1分け1無効試合。