“問題児”ブローナー判定に不満 パッキャオに0-3負けも「世界中が知っている」
「ボクシング・WBA世界ウエルター級タイトルマッチ」(19日、ラスベガス)
2019年最初のメガマッチが19日(日本時間20日)、米国ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで開催され、王者のマニー・パッキャオ(40)=フィリピン=が3-0の判定(117-111、116-112×2)で、元世界4階級王者で同級6位のエイドリアン・ブローナー(29)=米国=を退け、昨年7月に獲得した王座の初防衛に成功した。
敗れたブローナーは試合後のリングでマイクを向けられると「言いたいことは山ほどある。勝ったのは俺だ!世界中のみんなが知っている!俺が試合を支配した!奴は空振りばかりだ!」と興奮気味に判定に異議を唱えた。
将来を嘱望された4階級王者も近年は私生活の乱れがリング上でのパフォーマンスにも影響を及ぼすようになり、かつてのような輝きを失っていた。“ザ・プロブレム(問題児)”と呼ばれ、直近2試合は未勝利と精彩を欠いていたが、パッキャオとのビッグマッチの機会を得て、さすがに仕上げてきた。
スピードもあり、右ストレートと左フックの鋭いカウンターを用意。パッキャオの連続攻撃を封じることには一定の成果を見せたが、ダメージを与えることはできず、手数も劣り、ジャッジの支持を得ることはできなかった。有効打の少なさを指摘されると「そんなことに答えている暇はないが、試合を見てくれた人ありがとう。マニーにまた大金を稼がせるために勝たせたんだろう」などと不満げに言い放った。